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②「親(P2)」とは:
親や親の役割をした人から取り入れた思考、
感情、行動の全てを取り入れている所です。
では、
今回は 二次的構造の「成人(A2)」に
ついてのお話です。
二次的構造の「成人(アダルト:A)」(A2)
「成人(A2)」の自我状態とは、
「今、ここ」の状況に対して、大人としての
資源を総動員しての判断、反応です。
「成人(A2)」の自我状態にいるとき、私た
ちは「今・ここ」の思考、感情、行動を使う
ことができます。
自分の「親(P2)」「子ども(C2)」の中に
ある親等から取り入れたものが、
「今・ここ」の状況に適応したものかを、判
断し、反応し、問題解決するために
「成人(A2)」は働きます。
たとえば、
昨年熊本では地震が発生しました。そのとき
の、私の感情と思考と行動の流れはというと・・・
その本震のとき、家にいた私は、ものすごい
揺れで目が覚め、飛び起き「怖い」という
「今・ここ」の感情が湧き上がってきました。
それと合わせて、昭和56年以前の我が家は、
新耐震基準に適合していないので、「危な
い」と判断し、夜、避難所に避難しました。
(建築士としての判断)
このように、「今・ここ」の感情は、私が避
難所に避難する際の行動力に大きく貢献し、
「今・ここ」の思考は、状況を判断し、反応
し、「今・ここ」の行動は、私の安全を守る
のに、とても役立ちました。
このような、
私たちの「今・ここ」の直接の反応としての
思考、感情、行動の「成人(A)」は、二次
的構造モデルで区分はしません。
それでは次回は、二次的構造の
「子供」(C2)」について説明していきます。
参考文献 イアン・スチュアート、ヴァン・ジョインズ 著(深沢道子 監訳)
『TA TODAYー最新・交流分析入門』
発行者ー池澤徹也
発行所ー株式会社 実務教育出版 2012年
「親(P)」の自我状態は、
親や親の役割をした人から取り入れた思考、感情、行動です。
私たちが「親(P)」の自我状態にいるときは
親や親の役割をした人と同じように考え、感じ、行動します。
正式にはこれを親からの 取り込み と言います。
取り込みには
・悪いことをするとバチがあたる
・道路を急に飛び出してはいけない
・自分がされていやなことは人にしてはいけない
などの言葉と共に、
目から入ってくる態度、耳から入る声、
心に深く感じた表現が記憶さえています。
二次的構造の「親(P2)」では、記憶されている思考、感情、行動が
誰からのコピーなのかによって「親(P2)」を分類します。
取り入れた人の数だけの「親(P3)」「成人(A3)「子ども(C3)」
が二次的構造の「親(P2)」に存在します。(図1参照)
二次的構造モデルでは 図1のように「親(P)」の自我状態全体を
P2 で表します。
二次的構造の「親(P2)」に取り入れた人物の数や
それが誰だったのかは、一人一人異なります。
3.「親(P2)」の中の「親(P3)」
私たちの父親も母親も、両親から道徳や命令、社会のルール等のメッセージ
を自分の「親(P2)」に取り入れています。
そして私たちはそのメッセージを自分の父親や母親から受け取り、
自分の「親(P2)」の中に取り込んでいます。
このように
私たちの「親(P2)」の中の「親(P3)」とは、
代々引き継がれた様々なメッセージが保管されている所です。
4.「親(P2)」の中の「成人(A3)」
私たちは父親や母親等の「親(P2)」の中に取り入れた人たちから
色々なことを聞き、その発言の一部を取り入れ真似をしています。
親等にとっての事実を取り入れた所なので、
父親や母親の誤解や思い込みを取り入れているものもありますし、
時代とともに変化したものをとり入れているものもあります。
このように
「親(P2)」の中の「成人(A3)」とは、
私たちが「親(P2)」の中に取り入れた人たちの「成人(A2)」から
取り入れたものが保管されている所です。
5.「親(P2)」の中の「子ども(C3)」
父親や母親等の「親(P2)」の中に取り入れた人たちも、
それぞれに「子供(C2)」を持っています。
私たちは、その父親や母親等の「子ども(C2)」の思考・感情・行動を
取り入れ、取り入れた人達と同じような反応や行動をしている場合があります。
このように
「親(P2)」の中の「子ども(C3)とは、
私たちが「親(P2)」の中に取り入れた人たちの「子ども(C2)」から
取り入れたものが保管されている所です。
6.まとめ
今回は自我状態の二次的構造モデルの中のP2の中のP3、A3、C3について説明しました。
自我状態の二次的構造を説明するとき、自我状態のP、A、Cを
P⇒P2
A⇒A2
C⇒C2
と記すことが、決まりごとになっています。
①二次的構造モデルとは:
自分の自我状態「親(P)」「成人(A)」
「子ども(C)」の中身を知る方法です。
②「親(P2)」とは:
親や親の役割をした人から取り入れた思考、感情、行動の
全てを取り入れている所。
取り入れた人の数だけの「親(P3)」「成人(A3)「子ども(C3)」
が二次的構造の「親(P2)」に存在します。
③「親(P3)」とは:
私たちの親もその親から色々な道徳や命令、社会のルール等の
メッセージを受け取っており、
私たちも色々なメッセージを自分の父親や母親から受け取って、
自分の「親(P2)」の中に取り込んでいる所で、
代々引き継がれた様々なメッセージが保管されている所です。
④「成人(A3)」とは:
私たちが父親や母親等の「親(P2)」の中に取り入れた人たちから
色々なことを聞き、その発言の一部を取り入れ真似をし、
「成人(A2)」から取り入れたものが保管されている所です。
⑤「子ども(C3)」とは:
私たちが「親(P2)」の中に取り入れた人たちの父親や母親等の
「子ども(C2)」の思考・感情・行動を
取り入れたものが保管されている所です。
次回は二次的構造の「成人(A2)」について説明していきます。
参考文献 イアン・スチュアート、ヴァン・ジョインズ 著(深沢道子 監訳)
『TA TODAYー最新・交流分析入門』
発行者ー池澤徹也
発行所ー株式会社 実務教育出版 2012年
1. エゴグラムとは
機能的自我状態(※1)のCP「支配的親」、NP「養育的親」、A「成人」、FC「自由な子ども」、AC「順応した子ども」のそれぞれの自我状態にどの程度時間を費やしているかを直感的に棒グラフのように表示したものをエゴグラムと言います。
エゴグラムを描くことは、自分がそれぞれの自我状態(CP、NP、A、FC,AC)にどれほど多くのエネルギー使っているかを知る手がかりとなります。
描き方は、
自分が一番多く使うと感じる自我状態(CP、NP、A、FC,AC)を最初に棒グラフで書き入れ、次に一番少なく使うと感じる自我状態を棒グラフで書き入れます。
自分が一番多く使うと感じる自我状態の棒グラフと、自分が一番少なく使うと感じる自我状態の2本の棒の相対的高さを手がかりに、他の自我状態も直感で棒グラフに書き入れ、エゴグラムを作成させていきます。
エゴグラム例)
2. 自分のエゴグラムを知ろう
同じ自分でも「仕事場」と「家庭」等、状況が違えば違ったエゴグラムが出来上がるし、「家庭」でも家族と「けんかをしているとき」と「笑いあっているとき」では、違った自我状態が描かれる可能性があります。
私たちは相手の言葉や声色や態度で、相手の機嫌や場の状況を一瞬で判断し、その場にふさわしい自我状態(CP、NP、A、FC,AC)を使い分けています。その場にふさわしい自我状態を自分で選択し、自由に使っている場合は問題ないのですが、自分がよく使っている自我状態が、自分が生きていくうえで辛いものなら、楽な生き方になる「エゴグラム」へ変える必要があるかもしれません。
3. エゴグラムを変えるには
自我状態の精神的エネルギー総和量は変わりません。
自分のエゴグラムを変えたい場合、CP「支配的親」が高くなれば、NP「養育的親」は低くなりますし、FC「自由な子ども」が高くなれば、AC「順応した子ども」は低くなります。
これを「恒常仮設」と言います。
自分のエゴグラムを変える方法は、自分がもっと高めたい自我状態を高くすることです。
たとえば、CP「支配的親」を低くしたい、NP「養育的親」を高くしたいと考える場合、NP「養育的親」を高くする行動を実行します。
・お花を育てる
・電車で席を譲る
・素直に人をほめる
等という行動を続けていくと・・・・
NP「養育的親」が高まり、CP「支配的親」は少なくなっていくことが期待できます。
4. まとめ
FC「自由な子ども」の持っている欲求、好奇心をいかに世の中に沿って達成させていくかは、自分の人生で大切なことです。
それには、FC「自由な子ども」を調整するA「成人」を成長させていく必要があります。
自分で考え、自分で行動することで、A「成人」は成長していきます。
成長したA「成人」は、失敗をチャンスへ変え、自分の可能性を増大させていきます。
そもそも人生に失敗なんてありません。
失敗だと決めつけているのは、自分のCP「支配的親」なのです。
もし、自分のエゴグラムで変えたいものがあるのなら、変えたい自我状態を高める行動を実行するだけです。
失敗などないのだから。
【(※1)機能的自我状態:自我状態P「親」をCP「支配的親」、NP、「養育的親」に分割、A「成人」、C「子ども」をAC「順応した子ども」、FC「自由な子供」に分割し、自我状態が行動にどんな風に現れるかを示すために自我状態を分類したもの】
参考文献 「TA TODAY」 イアン・スチュアート、ヴァン・ジョインズ 著
「交流分析にもどづくカウンセリング」 倉成宣佳 著